青春の海
せいしゅんのうみ

日活青春オールスターで贈る魅惑大作。海辺の町に芽生えた、うら若い女教師とたくましい青年の愛-美しい姉妹と四人の兄弟の恋物語を描く。

三宅杏子が東京から地方の中学校へ左遷されることになったとき、妹の千加はやっと勤めることができたデザインルームをやめてまで姉と一緒にいくといって杏子を困らせた。転勤の日、汽車で向かいの座席に座った一見やくざ風の青年が、無遠慮に杏子たちの間に足を投げ出し二人を辟易させたが、その青年も同じ駅で降りた。海辺の小さな漁師町にある学校で杏子を迎えた校長は、杏子の左遷理由が校長殴打事件と知り驚いたが、この行動派の女教師を学校で一番扱いにくいクラスの担任にした。そのクラスにはタケシというひねくれ者がいて、どの教師も手を焼いていたのだった。杏子たちの隣家の山崎歯科では、美しい姉妹の引越しに、男ばかりの兄弟は大喜び。さっそく二人を招待してもてなした。長男の宏一は若き歯科医。漁師をしている父親・源治の自慢の息子だ。次男の次郎は、東京にいる。三男の潤は真面目な工員、四男の明夫は料理学校に通い、亡き母親の代わりに食事一切を受け持っている。みんな明るい青年たちで、杏子と千加はすぐ打ちとけた。ところが楽しい招宴中に突然次郎が帰ってきて、父親の源治と口論。果ては潤と格斗にまで発展してしまった。杏子と千加は、次郎が転勤の日に汽車で会った例の男だったことに驚いた。次郎は東京でやくざになり、源治から勘当されていた。源治にとって宏一が名誉であると同時に、次郎の存在はそれ以上に不名誉だった…。

日本
製作:日活 日活:配給
1966
1967/1/3
カラー/89分/シネマスコープ・サイズ/8巻/2447m
日活
【静岡県】下田市(須崎、爪木崎、柿崎)