世界的な犯罪組織を追う秘密警察機構のアジア支部―アジアインターポールの活躍を香港長期ロケで描く国際大アクション
アジア・ポール・シークレット・サービス(APSS)、それはアジアの複雑な犯罪を世界的な立場から各国の警察が、秘密のうちに連絡を取って悪を追放しようという目的のために組織されたもので、佐伯竜太郎はそのアジア秘密警察員の一人である。横浜のある倉庫の影から、貨物船から荷揚げされる輸入包装箱をじっと見つめている男がいた。なぜなら、この数ヶ月同一貨物船から荷揚げされている包装箱に密輸の兆しが見えるからだ。何かある。アジア秘密警察は佐伯にその調査を命じたのだ。京浜第三国道を東京方面へ疾走するトラックを佐伯は追うが、それに気づいた泰進貿易公司のトラックは、日本支社へ連絡した。連絡を受けた支社長のジョージ・イートンはヘリを使って二台の車を追跡した。トラックがインターチェンジに乗り入れた瞬間、ヘリから手榴弾がトラックは爆発した。黒煙が舞い上がる中を逃れた佐伯は、一個の輸入包装箱を抱えて東京のとある紳士服店に入った。そこは秘密警察の指令室だった。包装箱を開けてみるとそれはクロームメッキをした純金であった。佐伯のにらんだ通り、レコード・プレーヤーを擬装して日本に密輸していた黄金だったのである…。