殺るかやられるか
やるかやられるか
港横浜を舞台に弟殺しの復讐を誓う一青年の激しい心意気と、はかない女の情熱を非情なヤクザの世界に描き出すメロ・アクション超大作

港横浜に対立する二大勢力、村井組と宇佐見組はこのところいざこざが絶えなかった。今夜も宇佐見組の事務所では麻薬密売に絡む縄張り争いで双方の話がもつれ、今も喧嘩別れになったところであったが、宇佐見組長の子で短気な市郎は逆上し、同僚の三上伸一が制止するのを振り切って村井組長の帰り際を射殺してしまった。翌朝、三上はヨットの番人をしているたった一人の弟、英次にボートをプレゼントして別れを告げると市郎の身代わりとして警察に自首した。やがて暗い独房の刑務所生活が始まった。が、入所後まもなく英次が事故死したというショックな報せを受けた。五年という長い年月がみるみる流れた。出所を許された三上は、かつて部下だった吉田、早崎の出迎えを受けたが、シャバの空気は以前とはすっかり変わっていた。宇佐見組長は病で床に伏したままで、いまでは市郎が跡目を継ぎ、宇佐見企業と名を変えて大手を振っていた。小さい頃自分を拾ってくれた宇佐見組長への恩義から市郎の代人となった三上に対する市郎の態度は意外に冷たかった。市郎はかつて敵方の村井組の片腕だった千葉を味方に引っ張り込んですっかり悦に入っていた。三上は悄然と宇佐見企業を後にし、翌日から弟英次の死の真相を探るべく街をさまよい歩いた…。

日本
製作:日活 配給:日活
1966
1966/9/7
87分/7巻/2385m/モノクロ/シネマスコープ・サイズ
日活
【神奈川県】横浜市(横浜駅前、横浜港、元町、ドリームランド、中華街、黄金町、八聖殿、赤レンガ倉庫)