森村桂の青春小説を吉永小百合主演で映画化。就職活動中の娘が、社会と現実の壁にぶつかりながらもたくましく成長していく姿を描く。
母と二人暮らしの白石桂は大学卒業を控えて就職活動の真っ最中。出版社への就職を目指して奔走していたが片親の壁は意外に厚く、書類選考で次々に落ちてしまった。そんなある日、桂は新宿の雑踏の中で偶然亡き父の親友である製紙会社社長の田村に会い、彼の紹介で交友社を受験できることになった。田村が交友社社長の友人だったことから、桂は採用されると信じていたが、論文内容が危険だという理由であっさり落ちてしまう。桂はがっかりして落ち込むが、級友で学生運動のリーダー・川瀬の信じることを続ける自信に満ちた姿勢や、パチンコ屋の店員をして頑張っている施設出身のゴロの底抜けに明るい姿を見て、再びやる気が沸いてくるのだった。それから数日後、田村のコネで桂は独創社へ臨時社員として入ることができた。新しい婦人週刊誌の編集者になった桂はファイトに燃えたが、二ヶ月もするうちに期待を裏切られてしまう。