仁侠八方破れ
にんきょうはっぽうやぶれ

ますます貫禄のついてきた高橋英樹が妖艶・野川由美子との初顔合わせで放つ仁侠アクション。

昭和の初期、港に夕陽が沈んでゆく大阪のある港町。野上組長、松蔵の娘マキの結婚披露宴がたけなわになっている時、網代組の刺客が殴り込みをかけてきた。結婚式場は血しぶきがあがり、大混乱と化した。松蔵は殴り込みで“昇竜の政”という渡世人に殺され、花嫁姿のマキが泣きじゃくるそばには犯人が残していった古い懐中時計が落ちていた。政の手柄によって野上の縄張りは網代組に入ったが、結婚式場とは知らずに殴り込みをかけたことを後悔し、網代のきたないやり口に腹を立てた政は立ち去るのだった。縁談が破談となり心乱れる日々が続いたマキは、松蔵の刺青を彫った伝吉に頼んで、緋桜の刺青を彫ってもらい、父と同じ刺青を背負って昇竜の刺青を頼りに仇を求めて旅に出ることを決意した。一方、大阪を後にした政は、船の中で知り合った写真家の木島華影に弟子入りし、名前も本名の政次に戻しやくざから足を洗った。そして三年がたち、東京にいる政次は立派な写真師に成長していた。同じ頃、マキも関東一円の親分衆に仇討ちの力添えを願うため東京に来ていた…。

日本
製作:日活 配給:日活
1966
1966/10/22
77分/7巻/2093m/モノクロ/シネマスコープ・サイズ
日活