骨まで愛して
ほねまであいして

函館を舞台に、ヤクザから足を洗おうとする青年と激しい恋心を燃やす女の切なさをムードいっぱいに描くロマンチック・アクション超大作。城卓矢の同名大ヒット曲の映画化。

夜務に包まれた港・横浜。ここに根をはる麻薬密輸グループ青木組は、中国人との重大な取引きを控えていた。地下の賭博場で鮮やかなダイス捌きを見せていた青木の一番乾分・加納誠はブツ到着の知らせを受け、いつになく浮かぬ表情で腰を上げた。この仕事を最後に足を洗い、親分の情婦になっている神林あや子と香港へ逃亡する約束を交わしていたのだ。ところが取引はダイスの政という流れ者によって邪魔され、大混乱。凄まじい拳銃戦で肩に銃弾を受けた加納は失神し、生きのびたボス青木が無理矢理あや子を連れ、香港へ発ってしまった。一年の月日が流れ、堅気になった加納は函館郊外の牧場で働いていた。一年前に助けてくれた牧場経営者・小川老人と天真爛漫な姪・千代と暮らしていると、過去の出来事がすべて夢のように思えてならなかった。千代の兄・浩一は道楽者で、ある日、藤崎組のイカサマ賭博で大きな借金を作ってしまった。小川老人の苦しみを察し、たまりかねて藤崎組へ乗り込んだ加納は、そこでダイスの政の姿を発見すると怒りがこみあげた。政との一回勝負に勝利し、浩一は無事小川牧場へ帰ってきた。二度とダイスは振るまいと誓っていた加納が、自分の醜い過去を千代に見せたくやしさで一人もの想いにふけっていたころ、青木組再建を企てる青木があや子を連れて香港から帰国し、藤崎組との麻薬取引のため函館空港へおりたった…。

日本
製作:日活 配給:日活
1966
1966/7/9
カラー/91分/シネマスコープ・サイズ/9巻/2486m
日活
【北海道】当別町/函館市(函館、函館空港、函館港、函館山)
【神奈川県】横浜市(港の見える丘公園)