銀座の洋裁店でお針子として働く橋本ケイコは、兄の次郎が近々結婚するためアパートを明け渡さなければならなくなり新しい下宿先を探していた。不動産屋の紹介で、ケイコは郊外のアパート「美山荘」を訪ね、管理人の上田から半年も部屋代を溜めている人を追い出すので部屋が空くからどうかと話をされた。その部屋にはうだつの上がらないカメラマン・飯島実が住んでいた。その部屋を見たケイコは余りの汚さにびっくりしたが借り受けることに話はついた。次郎はケイコ一人でのアパート暮らしに賛成をしかねたが、ケイコが一人住まいではなくルームメートを探して共同生活をすると聞いて安心するのだった。新聞の三行広告をみてチャームスクール学生の野本アケミ、ナイトクラブで働く吉川ミチコの二人が申し込んできて、三人の共同生活が始まった。三人は共同生活の前途を祝してレストランで乾杯をした。生活のために、友情のために、お金持ちのハズを持つために、それぞれの想いを込めて…。