拳銃無宿 脱獄のブルース
けんじゅうむしゅくだつごくのぶるーす
消音銃から火を吐く非情の銃弾は、やくざの世界に生きる二人の男の友情をこともなく裂いていった…強烈なタッチで描破するアクション大作。
目にもとまらぬ早射ちで、群がる悪の牙をぶち破る拳銃の鬼―その名は佐賀達次。だが達次自身は、真の拳銃使いとは射たないことだと悟り、やくざな生活から足を洗い、地道な建設の仕事にいそしんでいた。小さいとき、仲間の郷田剛とともに闇屋あがりのやくざ武原に捨われた達次は、成長して組織の柱になると、武原から事業の一つをまかされるようになった。達次は、その仕事を通じて過去の生活を清算してゆく腹積もりだったが、剛は武原の経営するナイトクラブを牛耳り、夜の世界を支配していた。
高速道路の工事現場に、武原のライバルである赤沢が殴り込みをかけてきた。仲裁するため乱闘に飛び込んだ達次は、赤沢にも建設業をやらせようと彼を説き伏せた。達次の意気に惚れ込んだ赤沢は、新たな仕事をはじめようと決心した。そして大阪の大親分・會根崎の手により、武原と赤沢の和解の手打ち式が行なわれた。ところがその帰り、車に乗ろうとした武原が狙撃された。傷は浅く、赤沢は自分は知らぬことだと言う。和解したばかりの二つの組織の間に、早くも暗雲がさしはじめた。数日後、武原組の倉庫の管理人が射殺された。誰の目にも、赤沢の嫌がらせにみえた。怒った達次は赤沢組に単身乗り込み、群がる乾分を尻目に赤沢に詰めよった。その度胸に赤沢は感心しつつ、俺はやらぬとキッパリ言い放った。達次も、それが嘘でないことを感じとり…。
日本 製作:日活
日活
1965
1965/12/4
モノクロ/80分/シネマスコープ・サイズ/7巻/2179m
日活
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