意気に感ず
いきにかんず
源氏鶏太の原作を『渡り鳥』シリーズの斎藤武市監督&小林旭&浅丘ルリ子の共演で映画化したサラリーマンもの。アクション一筋に活躍してきた小林旭が初めて熱血社員に扮して企業競争に立ち向かう。
神保物産営業部に勤務する志田英吉のもとに、ある日謎の女から電話があり、バーに呼び出された。女は西田物産の社長秘書・皆川佐樹子と名乗った。西田物産の社長はもともと神保物産で営業部長をしていたが飛び出して自分の会社を作り、神保物産の得意先を片っ端から荒らしていた。その西田が志田の腕を見込んで30万でスカウトしようと働きかけてきたのだ。愛社精神に燃える志田はきっぱりと断ったが、佐樹子をからかうつもりで「今夜中にあなたを抱けるのなら」と条件を出すと、佐樹子は承諾するのだった。翌日、志田は神保社長に呼び出され、かつて社長と喧嘩して会社を辞めて九州に帰った東沢を連れ戻すように命じられる。志田は九州に発つ前に佐樹子と再び会い、この仕事が終わり次第、西田物産に転職するからと30万の現金を受け取ってしまう。さらには博多駅に着いた志田は飛行機で来たという佐樹子の出迎えを受けるのだった。東沢に会った志田は社長の手紙を渡すが、副社長として迎えるという内容のはずがいつの間にか白紙にすり替えられていた。佐樹子の仕業と見破った志田は、東沢が面倒をみているバーのホステス・若子を使って彼を呼び出し、事の次第を説明しやっと口説き落とすことに成功した。神保社長はその吉報に、会社再建の暁には東沢を社長に就任させようと喜ぶのだが、息子の一郎常務ら一派は内心穏やかではなかった。一方、志田は30万を佐樹子に突っ返すが、佐樹子はそれを自分への挑戦と受け取り、志田と対決するために神保物産の得意先を廻って女の魅力をフルに発揮し契約を覆していくのだった。
日本 製作:日活
日活
1965
1965/5/15
モノクロ/91分/シネマスコープ・サイズ/7巻/2487m
日活
【東京都】大田区(羽田空港)/渋谷区(渋谷)/千代田区(日比谷公園、旧都庁前) 
【福岡県】福岡市(博多)