黒いダイスが俺を呼ぶ
くろいだいすがおれをよぶ

二度とダイスを振らないと誓った天才ギャンブラーが、善良な市民を搾取するヤクザへの復讐のため、再びダイスを手にする。小林旭の賭博師(ギャンブラー)シリーズ第2弾。

いかさま賭博を見破ったことがもとで兄と恋人を殺された氷室浩次は、もう二度とダイスは振るまいと心に誓って、さすらいの旅に出た。新興工業地・宇山市に流れ着いた氷室は、今度こそ一箇所に住み着いて堅気に生きようと決心するのだった。だが、その街で氷室の目に映ったのは依田組というヤクザの横暴ぶりだった。いかさま博打を善良な市民に強いて金品を巻き上げるという依田組の卑劣なやり方は、氷室にとって許せなかった。まもなく氷室は、城崎医院の二階に下宿することになり、仕事の方も院長・城崎の世話でバー・クラウンのバーテンに落ち着いた。そんなある日、3年前に家出して行方の知れなかった城崎医院の倅・周一がヤクザになって帰って来た。医者になって病院を継いでほしいという親の期待に背いて、東京の榊原組に入った周一は、組長から餞別をもらって郷里へ舞い戻ったのだった。だが父親も、かつての恋人だったクラウンのホステス・牧子も変わり果てた周一から離れるばかりで、周一はますます荒れるばかりだった。ついに周一は依田組の仲間に加わっていかさまダイスを振るようになる。その数日後、東京の榊原組の子分が、依田組へ周一を引き取りにやってきた。榊原組は周一を依田組へ泳がせて一気に乗っ取ろうという計画だった。ヤクザ肌がすっかり板についてしまった周一に氷室は忠告するが、逆に周一は氷室をめった打ちにするのだった。そして氷室は、周一を助けるにはダイスを振るしか手が無いと悟る。

日本
製作:日活 配給:日活
1964
1964/10/30
81分/7巻/2216m/モノクロ/シネマスコープ・サイズ
日活