殺人者を消せ
さつじんしゃをけせ
サラリーマン生活に辟易した男がひょんなことから大会社の身替り社長を引き受けたことから、殺し屋に狙われるはめに。だが何故だか殺し屋の方が次々と殺されていき…。石原裕次郎と十朱幸代が初共演したサスペンス・コメディ。
カストロ髭をたくわえ、肩にポケットモンキーを乗せた早川次郎は、拘置所で見知らぬ男に面会を求められた。佐竹と名乗るその男は「一カ月だけうちの身替り社長になってくれたら、あなたの行きたい東南アジアへの旅券も旅費もすぐに差し上げます」と小声で囁くのだった。単調な生活に辟易していたサラリーマンの次郎は何度も日本脱出を試みてきただけに、思わず身を乗り出した。その会社は親子二代で築き上げた横浜でも指折りの倉庫会社だが、一カ月ほど前に社長と副社長ら3人が自動車事故で死んだのだ。そして唯一の後継者となった次男坊の信夫はインカ帝国の古都を発掘したため帰国が遅れているというのだ。その新聞切り抜きを見た次郎は、髭さえ無ければ自分と瓜二つの信夫の写真に目を見張った。数日後、見違えるようにパリッとした姿で羽田空港に降り立った次郎は、まんまと信夫に成りすまし重役連中の出迎えを受けた。だが彼の巧みな芝居も信夫の婚約者・百合の眼だけは誤魔化せないようだった。新社長となって出社した次郎はその日のうちに二度も生命の危機にさらされる。その一つが前社長の死に方と同じことを聞いた次郎は佐竹と会って仕事を断るが、その運の強さにも惚れ込んだ佐竹はもはや次郎を手放すはずはなかった。一方、クラブ66に集まった専務の沖ら7人は密室で新社長暗殺の秘策を練っていた。
日本 製作:日活
日活
1964
1964/9/19
カラー/94分/シネマスコープ・サイズ/9巻/2574m
日活
【東京都】中央区(銀座)/大田区(羽田空港)/渋谷区(渋谷駅付近のビル)
【神奈川県】横浜市(横浜港、横浜埠頭)/三浦市(油壷)