東京の一家庭に住み込んで働く、吉永小百合演じるお手伝いさんが、あけっぴろげな性格と言動で様々な波紋を捲き起こしてゆく魅力いっぱいの青春超大作。
沢田多喜子は集団就職の一員として、高校時代のクラスメイト手塚新二郎 高柳武雄、黒沢吉夫、小石信子、会田かね子らと上京した。鉄工場の工員、美容院の見習い、商店の店員…と、それぞれに違った未来が待ちうけるなか、多喜子は「食べることと寝ることには困らないんだから」と、安川家のお手伝いさんになった。多喜子を迎えてはじめての安川家の晩餐は、これまでになく和気あいあいとした明るい雰囲気だった。主人の儀一郎、妻の弓子、長男の三郎、長女の澄子、それにばあやといった安川家の人々は、率直でピチピチとした新入りのお手伝いさんの一言、一動に笑いどよめいた。多喜子のお手伝いさんとしての生活が始まると、近く辞めるばあやは想像以上にクルクル働く多喜子に感心。また、多喜子の出現は出入りの御用聞きたちをソワソワさせた。そんなある日、多喜子は一緒にに上京した仲間たちと日比谷公園で落ち合い、話に花を咲かせ、吉夫が借りた車でドライブを楽しんでいるとき、信子と武雄が将来を誓いあった仲であると知り、驚いた。多喜子は、武雄に好意をもっていたのだ…。