河内ぞろ どけち虫
かわちぞろどけちむし

日本一のケチを誇り、男の意地と度胸で河内平野狭しと暴れまくる、豪快三人兄弟が織りなすユーモアとアクションの娯楽超大作。

河内ののどかな森の野辺。葬式の行列の先頭で罵りあっているのは、死んだ大西文吾の三人息子・長男の仁助、次男の多度吉、三男。これぞ河内ぞろ、悪名高きどけち虫三人兄弟だ。数十年前、女房のちよが三男を生むと「女の子ならツブしがきくのに」と機嫌が悪くなる文吾に、近所の人たちは呆れた。そんな親爺のもと三人兄弟はイガミ合いながらも、他人との喧嘩や銭儲けには力を合わせ、悪名高き河内ぞろとしてたくましく育った。やがて二十才の春を迎えた長男の仁助は、お伊勢参りに出掛けたたま大阪近くの豚毛屋に住み込みの働きとして居つき、料亭の仲居・お沢を見染めて入婿におさまってしまった。お沢の父・徳平は、仁助のケチ根性を見込んで家業の八百屋を受け継がせることにしたが、ある日、草相撲で土地のごろつき共を投げ飛ばした仁助は、土地の親分として売り出すことになった。文吾の家では、仁助の噂を聞いた永三が外国船の船乗りになると書きを置き残し、家出をした。先を越された多度吉は地団駄を踏んで口惜しがった。ある日、村の若い衆をいじめていた近村の若い衆を叩きのめした多度吉は、警察沙汰になるところを仁助に救われると、自分も素人やくざの親分になろうと決心した。一方、お得意のズル賢しこさで益々銭儲けに勤しむ仁助の元に、ハジキの林蔵の乾分・末吉が女をつれて転がりこんできた。お沢の反対も聞かず二人を面倒見てやることにした仁助だったが、林蔵はかねてから仁助の紐張りを狙っており…。
日本
製作:日活 配給:日活
1964
1964/5/13
モノクロ/103分/シネマスコープ・サイズ/9巻/2800m
日活
【茨城県】筑波山
【大阪府】恩智川/東大阪市(河内野)/大阪市(阿倍野) 
【兵庫県】神戸市(波止場) 
【三重県】伊勢市(伊勢神宮・内宮の大鳥居、古市の遊郭)