月曜日のユカ
げつようびのゆか

男を悦ばせることのみが人生の生甲斐という“妖精”のような女の姿を描いたドライで刹那的な異色青春ラブストーリー。

国際都市・横浜。外国人客が多い上流ナイトクラブ“サンフランシスコ”では、今夜もユカが客の人気を独占していた。 愛想を振りまくわけでも、客にまとわりつくわけでもないが、他の女とは違う異様な何かが男達を惹きつけた。歳は、十八。パトロンは、年寄もいれば若い男もいるらしい。平気で男と寝るが、キスは絶対させない。教会にも行く。――彼女には様々な伝説があるが、結局ユカという女は、男達にとって、わけもわからず魅力的な女ということだ。窓から横浜の市街が一望できるユカのアパートで、彼女は老人とたわむれあっている。パパと呼んでいる船荷会社の社長だ。ユカはパパに何かしてあげたいと願っていた。それが彼女の胸に幸福感をもたらすはずだから。しかし、パパに逢うのは月曜日でなければいけないのだ。ユカがボーイフレンドの修と街を歩いていたときのことだ。ショウウィンドウを覗きこみながら、娘にすばらしい人形を選んでやっているパパの姿を見つけた。パパの傍では幸福そうな微笑をたたえた奥さんが、パパと娘を見つめていた。ユカは「あの幸福に満ちたパパの顔を、自分にも欲しい」と思った。待ちに待った月曜日がやってきた…。

日本
製作:日活 配給:日活
1964
1964/3/4
モノクロ/94分/シネマスコープ・サイズ/8巻/2559m
日活
【神奈川県】横浜市(市街、元町、シルクホテル・ロビー、中村町の橋)