東京が富士山麓に大移動?!銀座の次郎長に扮した小林旭がインチキと地ブローカーを相手に大活躍。畠山みどりをゲストに迎えて贈る『暴れん坊』シリーズ第5弾にして最終作。
銀座の屋上で盆踊りが開かれていた。この祭りを実況放送する放送局も繰り出し、インタビューに応じた銀座の次郎長の父・長五郎と寿司屋の金作はアナウンサーから、銀座を富士山麓に移転させようという政府の方針があると聞いてカンカンに怒ってしまう。ある日、次郎は無銭飲食をした少年を助ける。少年は良夫という名で、幼い時に別れた父親の写真を見せられる。その写真の男は町内でもがめついことで有名な質屋の親父・渋七だった。次郎は松の湯の秀子と一緒に良夫を渋七に会わせるが、渋七は自分の子供と認めない。だが良夫が年齢に似合わずチャッカリしているのを知ると、手のひらを返すように自分の息子にして家に入れてしまった。一方、次郎の町内に夕立クラブといしう愚連隊が経営する新聞社があり、あることないことを書き立てては町内から金を搾り取っていた。夕立クラブの首領・夕立勘九郎はしきりに銀座移動を書き立てて、富士山麓のインチキ土地を町内の人々に売りつけようとしていた。そんな時、長五郎が若い時に生ませた子だという男が訪ねてきて、長五郎の家は大騒ぎ。だが次郎は何か考えがあるのかこの男を自分の兄として家に入れてしまう。面目を失った長五郎は金作を誘い家出して富士山麓に行き、女房への土産というけなげな心がけから長年貯め込んだへそくりで怪しげな土地を購入してしまう。