風が呼んでる旋風児 銀座無頼帖
かぜがよんでるせんぷうじぎんざぶらいちょう

胃袋に縫い込まれた7億円のダイヤをめぐって誘拐事件が発生。神出鬼没のヒーロー・二階堂卓也が恐怖の地下組織に挑む。小林旭の『銀座旋風児(マイトガイ)』シリーズ最終作。

二つの密輸組織がはびこる街。一つは須田を首領とする邦人グループ、もう一つはアンダーソンを中心とする外人一味で、両者は時価7億円のダイヤをめぐって互いにつばぜり合いを演じていた。問題のダイヤはすでに須田一味が手に入れ、羽田空港から取引先のサンフランシスコに向けて飛び立った。だが出発してまもなく、先方に手が回ったと知った須田は乾分の秋田が盲腸炎になったと偽り、羽田へと機首を変えさせた。須田は秋田を病院へ担ぎ込むと、田沼博士と看護婦に拳銃を突き付けて胃の手術を命じた。その結果、ダイヤは秋田の胃の中に功名に隠されたのだった。二階堂卓也が駆けつけた時には、すでに一味は引き上げた後だった。その上、須田は手術の一件がバレるのを恐れて田沼博士の9才になる長男・厚志君を誘拐していた。口止めされた田沼は恐怖に慄き狼狽するだけだった。警視庁の中村捜査課長は羽田空港で手術患者・秋田を捕らえたが、秋田は通りかかったボーイから毒入りの水を飲まされその場に倒れた。救急車が病院へ向かう途中、何者かがトラックでこれを襲い、秋田と護衛の警官は機銃弾を浴びる。卓也が駆けつけた時にはすでに秋田は屍体となり、腹を抉られてダイヤが奪われていた。犯人はアンダーソン一味だった。その夜、田沼博士は中村課長から激しい尋問を受けたが、須田の仕返しを恐れ、厚志の安否を気遣って黙り続けるのだった。

日本
製作:日活 配給:日活
1963
1963/8/31
カラー/83分/シネマスコープ・サイズ/7巻/2261m
日活
【東京都】大田区(羽田空港、大森競艇場)/中央区(築地、勝鬨橋、晴海、銀座)/港区(東京タワー)/千代田区(九段坂) 
【神奈川県】横浜市(弁天橋) 
【千葉県】館山市(館山港)