若い東京の屋根の下
わかいとうきょうのやねのした

明るく清純な少女の家庭を中心に、都会の十代の青春群像を描く純愛大作。

桑野蕗子は十九オのBG(女子事務員)。品川にある硝子工場の会計課に勤めている。家族は停年を間近に控えた父親の謙太郎、母親ふみ、高校生の弟・四郎の四人暮し。兄の太郎は重役の娘・達枝と結婚し、豪壮な邸宅住まい。次郎は姉さん女房・夏子と共稼ぎのアパート暮らし。もう一人の兄・三郎は、三年前に遭難した。姉の律子は薬局を営む利男と結婚し、姑のとら、一人娘の杉子と四人暮らしだ。蕗子の目下の悩みは、父親の停年問題。そこで今度の父の誕生日に、両親の生活費について相談して貰おうと、蕗子は兄姉たちの家を訪問して廻った。用事が済むと、蕗子は次郎から「後輩の大学生を下宿させてやってくれ」と頼まれた。蕗子が家に帰ると、なんと次郎の後輩がすでにチャッカリ引っ越し荷物を運んでいる最中。さらに驚くことに、その後輩は姉の家に行く途中で危うく正面衝突しそうになったリヤカーの主でニキビ面の大学生・三上良平だった。良平が下宿するようになって、桑野家は急に賑やかになったが、蕗子は「新しい下宿を探して、早く出ていって下さい」といつもプンプンしていた。長男の太郎を除いた全員が集まった父の誕生日、子供たちで分相応に両親の生活費を捻出することで話がまとまると、次郎は「三上って奴は、恋人にしてもイイ奴だぜ」と蕗子に囁くが-。

日本
製作:日活 配給:日活
1963
1963/7/14
カラー/90分/シネマスコープ・サイズ/8巻/2443m
日活
【東京都】目黒区(都立大学周辺)/大田区(池上線の駅)/中央区(西銀座実景、銀座)/港区(神宮外苑、外苑グラウンド、東京タワー)/▲山手線、▲多摩川土手 
【神奈川県】箱根町(十国峠)