その人は遠く
そのひとはとおく
同居する美しい従姉へ寄せる淡き初恋にも似た少年の憧れ通じ、青春の歓びと悩みを美しく描く純愛ロマン篇。
高校三年生の岡田量介は大学入試を来年に控え、試験勉強に明け暮れている。母一人子一人の静かな生活を破ったのは、遠い親戚で国文科を卒業した才女の奈津子だった。彼女の父親が急死したため、量介の家に来ることになったのだ。奈津子は量介が想像していた以上に美しく、岡田家は花が咲いたように明るくなった。同時に、奈津子のことが気になる量介は勉強に身が入らなくなった。まめまめしく働く奈津子を見て「花嫁修業中だからね」と微笑む母・久子の言葉を聞き、量介は淋しさを感じた。ある日、奈津子が自分で彫ったという鎌倉彫のベン皿をくれた。翌日、量介はお礼に奈津子を東京見物に連れていき、二人は楽しい時間を過ごした。やがて試験シーズンとなり、合格発表の朝、奈津子のもとへ親せきから縁談話が届いた。量介は悲しくなり、大学合格も嬉しくなかった。しかし奈津子の縁談はまとまり、大沢という大学教授と秋に結婚した。翌年の夏、量介は奈津子が幸福か自分の目でたしかめるため、大阪にある大沢と奈津子の新居を訪ねた。大沢に甘える奈津子の姿をみて、いたたまれぬ気持で帰京した量介を新たな悲しみが襲った。デパートへ買い物にいった久子が心臓麻痺で倒れたところを、車が撥ねたのだ…。
日本 製作:日活
日活
1963
1963/10/27
モノクロ/83分/シネマスコープ・サイズ/8巻/2252m
日活
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