俺の背中に陽が当る
おれのせなかにひがあたる

無実の兄を助けようとする若者が恋人の愛情に支えられながら、燃え上がる正義感を胸に秘め、やくざの卑屈な罠に挑戦していくドラマ作品。

滋は、ビルの窓を拭く清掃会社に勤めていた。彼には刑務所帰りの兄、健三がいて、やくざの世界では知れた存在だったが、今は滋と同じ会社に勤めていた。健三はまともに生きる決意をもっていたが、かつて所属した山田組の組長は腕のたつ健三を仲間に引き戻そうと色々と手を打っていた。健三は悪魔の誘惑には屈せず、ひたむきな生活を送り、そんな様子に滋はもちろん、健三の妻や息子も安堵していた。そんな折、二人が清掃に入っていたビルで盗難事件が起きる。清掃会社の社長は前科者が怪しいとみて、健三をクビにしてしまう。滋は憤りを感じて社長に食ってかかったが、結果は変わらなかった。数日後、健三の元に山田組の使いがやってきた。突き出された札束を見て健三は苦悩する。というのも、このところ稼ぎは全く無く、妻は内職で疲れ果て、息子には玩具の一つも買ってやれない状況だったのだ。

日本
製作:日活 配給:日活
1963
1963/4/7
カラー/99分/シネマスコープ・サイズ/9巻/2699m
日活
【東京都】千代田区(大手町・三井ビル(三井生命ビル?)=ガラス拭きの場面)/渋谷区(道玄坂の八百屋)/中央区(銀座、西銀座デパート)/西部劇を上映中の映画館、▲競輪場