何か面白いことないか
なんかおもろいことないか

日常生活に倦怠しきった二人の男女が、何か面白い事をしようとセスナを手に入れる。『憎いあンちくしょう』のスタッフ、キャストが描く異色の恋愛映画。

踊り子の典子と週刊誌記者の小池は恋人同士。会えば食事をし、映画を観て、お茶を飲む。幸せといえば幸せだが、典子はこうした退屈な幸福に疑問を持ち始めていた。しかし小池はそんな典子に冷たいまなざしを投げるだけであった。いつものように二人で映画を観に行った帰り、全てが退屈で俗悪に感じた典子は行きつけの喫茶店で「私はやりたい事をやっていくわ。まず手始めにウェイトレスのスカートに水をかけてやる」と小池に宣言する。するとその時一人の青年が「やりたい事をやればいい」と言って典子に近づき、コップの水を浴びせて去っていった。
後日、典子の父は持っていたセスナをとある事情で売り払うことになった。その競売の場には典子に水を浴びせた青年がいた。早坂と名乗るこの青年はジェットパイロットをしていたが、機械の一部分にすぎぬパイロット生活に嫌気がさし、自分の腕で身体を張った仕事がしたくなったのだ。彼は誰よりも高い金額で入札した。だが彼はそれだけの金を持っておらず、担保として自分の生命保険証書を差し出した。こうして早坂はセスナを手にするが、ベテランパイロットの岩本らに妨害され仕事はまったく廻ってこなかった。

日本
製作:日活 配給:日活
1963
1963/3/3
カラー/116分/シネマスコープ・サイズ/10巻/3154m
日活
【東京都】千代田区(映画館(日比谷))/中央区(東京駅八重洲口、銀座、晴海埠頭)/調布市(調布飛行場)