非行少女
ひこうしょうじょ

北陸の漁村を背景に、貧しさにもめげず冷酷な世間に抗いながらも厳しく明日をみつめて生きる少女のひたむきな青春像を描く。

十五歳の若枝(和泉雅子)はうす汚ないバーで酔客と酒を飲み、ヤケクソのように女給のハイヒールをかっぱらってとび出した。東京で仕事に失敗して帰って来た二十一歳の三郎(浜田光夫)は、職安通いの空虚な毎日を送っていた。暗く陰うつな北陸の空、金沢の映画館の前で幼ななじみの二人は再会した。三郎はうらぶれた彼女に、なけなしの金からスカートを買ってやった。喜んだ若枝は、のんだくれの父親長吉(浜村純)と、いやな継母のいる家をとび出したわけを話した。若枝をこれ以上堕落させまいと決心した三郎は、翌日から少しずつおくれた勉強を教えてやった。若枝の心にやすらぎがよみがえり、三郎はうれし泣きする彼女の涙をそっとすすってやるのだった…。

日本
製作:日活 配給:日活
1963
1963/3/17
モノクロ/114分/シネマスコープ・サイズ/10巻/3123m
日活
【東京都】町田市(下小山田町の農家・鶏小屋)
【石川県】加賀平野/河北潟岸辺、河北潟鉄橋/金沢市(市街、金沢駅、犀川、犀川大橋、美川駅、金沢職業安定所、兼六園、映画館、デパート、金沢発の単線田舎列車、音楽喫茶、神社、偽アカシヤの林)/白山市(加賀笠間駅)/内灘町
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