花と竜
はなとりゅう
明治から大正にかけて、裸一貫から北九州一の港湾業者にのし上がった男の波瀾に富んだ生涯を描く。火野葦平の原作を石原裕次郎主演で映画化した痛快アクション。
明治30年代後半。大陸相手に一旗揚げようと沸き立つ門司港に、野望に燃える玉井金五郎という青年が降り立った。一文無しの彼はこの土地で知り合った般若の五郎にさいころ博打場に連れて行かれ、着ている着物まで剥ぎ取られる羽目になるが、壺振りの女が「いつかあたしに彫らせてね」と言って金五郎にそっと着物を渡すのだった。港では石炭積み込みの作業がきっかけで浜尾組と大村組との間に喧嘩が始まった。浜尾組の仲仕となって働いていた金五郎は仲裁に飛び込んだものの、大村組の巨漢から喧嘩を挑まれると「俺は喧嘩は好かん」と引っ込んでしまう。この様子を見ていた女仲仕のマンは「大きな図体しているくせに」と歯がゆい思いで腹を立てるのだった。やがて金五郎は浜尾組の中で頭角を現していく。ある日、マンが貯炭場で金五郎から貰ったライターを弄んでいると、案内の男に連れられた二人の洋装の女がやって来て、ライターを譲ってくれと傲慢な態度で話しかけた。人一倍勝気なマンはそれを突っぱねるのだが、この二人の女は旭日昇天の勢力を持つ吉田磯吉親分の客であった。案の定、マンと金五郎の親友・新之助はその夜、吉田の子分たちに襲われる…。
日本 製作:日活
日活
1962
1962/12/26
カラー/109分/シネマスコープ・サイズ/9巻/2984m
日活
【福岡県】(門司駅、戸畑町、二日市駅前、港、若松市)