若いふたり
わかいふたり

北原謙二の同名ヒット曲をモチーフに、若いドラマーを中心に人間の情熱と善意との葛藤を描くメロドラマ

ジャズ喫茶「ブルームーン」の一隅で佐倉次郎が懸命にドラムの稽古をしていた。幼いころからドラムの好きな次郎は大学生になっても相変わらずドラムに熱中し、しきりに就職をすすめる姉の松代を振り切るように、「ブルームーン」で照明のアルバイトをしながらドラムの研鑽を積んでいるのだ。こうした次郎をいつも親切に教えてやっているのは庄司俊吉であった。彼は“フランク庄司とファイブメンズ”の人気ドラマーとして優れた腕を持ち、他店からの引き抜きの手が身の回りに渦巻いているのだった。ある日、「ブルームーン」へ急ぐ次郎は駅前で与太者風の男に取り囲まれていた化粧品売りの女性工員たちを助けた。その日のステージで俊吉のドラムソロが始まった。俊吉にスポットを当てていた次郎は不意に俊吉の表情が歪むのを認めると、俊吉は苦悶の表情を浮かべドラムに突っ伏してしまった。麻薬の禁断症状だった。事情を知らぬ次郎は支配人の鈴木に俊吉の代役を買って出た。次郎は歌手志望の学友・中原謙二の激励を背にステージに立つとそのドラムは聴衆を興奮のるつぼに巻き込んでいった。

日本
製作:日活 配給:日活
1962
1962/11/21
モノクロ/6巻/1929m/71分/シネマスコープ・サイズ
日活
【東京都】目黒区(祐天寺駅前)/大田区(羽田・河口付近、同・整備場付近、多摩川堤防)