あすの花嫁
あすのはなよめ
風光明媚な瀬戸内海の小豆島とエキゾチックな港町・神戸を背景に、明日への希望とたくましい愛情に生きぬく若人の姿を美しく描いたドラマ。
瀬戸内海に浮かぶ小豆島。今日は、藤蔭短大に入学する汐崎百合子が神戸に出発する日だ。彼女の母親フヨは夫に先立たれ、女手一つで百合子を育て、自分の母校に娘を入れた。手伝いに来ていた青年・宇太郎は百合子の幼ななじみで、近くのオリーブ園で働いている。三つ年上の彼は百合子と結婚したいと考えていて、親同士も賛成していたが、彼女は宇太郎に頼りなさを感じていた。藤陰学院では、フヨと昔馴染みの老寮監・瀬川女史があたたかく迎えてくれた。番犬とにらめっこして勝つなど快活な百合子は、すっかり寮生たちの人気をさらってしまった。一方、小豆島では宇太郎が、取材に来た雑誌社の大井川という中年の男にオリーブ園を案内していた。それを聞いたフヨは大井川を追った。二人はかつて、学生と教師という関係で恋に落ちたが無理矢理ひきさかれ、フヨは別の男と結婚させられた。あれから十数年、二人の胸には再び青春の炎が燃え上がった。夏休みが来た。帰ってきた百合子は、母の様子が少し違うのをいぶかったが、遊びにやってきた学友の十糸子や、宇太郎も誘って島中を見物して楽しんだ。その間、はしゃぐ十糸子に調子を合わせる宇太郎に、百合子は無意識のうちに嫉妬を感じた。その夜、十糸子は布団の中で何故かすすり泣いていた。お盆になると、フヨは大井川に会いに神戸へ行った。二人の関係を知っていた祖母ハツの話を立ち聞きしてしまったた百合子は母の秘密に青ざめ、帰宅した母を責めた。そこへ十糸子が自殺未遂で人院したという電報が届き…。
日本
製作:日活 配給:日活
1962
1962/9/9
カラー/78分/シネマスコープ・サイズ/7巻/2125m
日活
【兵庫県】西宮市(神戸女学院大学)/神戸市(神戸港、メリケン波止場、阪急御影駅ホーム、東灘の酒蔵、西灘附近の住宅地)/芦屋市
【香川県】小豆島町(坂手港、老杉洞、美ヶ原高原、寒霞渓(国立公園)、四方指大観望、鹿島海水浴場、オリーブ園、亀山八幡宮、池田の桟敷、戸形小学校前、旅館・観海楼)/土庄町(土庄海水浴場)