イキなスタイルに0.65秒の早射ちを賭けたエースのジョーが、小高雄二とコンビを組んで悪を蹴散らす痛快アクション
「悪いことにゃあ、ガマンができねえ」ニッと笑って、ジョーの早射ちコルトが火を吐いた。吹っ飛ぶ男達、倒れる野郎ども――こうして悪ボスの一味がきょうも一つ消え失せ、町は平和をとりもどす。人呼んでイキなろくでなし紳士“ブラックホークのジョー”のごきげん稼業がまたはじまった。しゃれたスポーツカーMGでジョーがやって来たのは蜂巣町という小さな港町。彼はそこでMGの故障をキッカケに美しい娘梨枝とその兄宮田を知った。だが、宮田はなぜか風来坊スタイルのジョーを邪魔者扱いし、早く町を出ろと迫るのだった。ジョーは、折からショバ代を強要しに来た黒崎組の乾分式場を追い払ってやった。「あいつらだ。奴らがこの町を血なまぐさくしたんだ」宮田の言葉にジョーはすべてを知った。終戦直後、この小さな町に入り込んだ黒崎と乾分たちは、無力だった警察に代わって町の治安を守ると称して着々と勢力を伸ばしていった。それ以来、暴力や賭博、売春などあらゆる悪にあふれた暗黒の町に突き落としてしまったのだ。「こいつぁ俺の好きな町になりそうだ」ジョーは不敵に笑うと、まず黒崎のキャバレーに乗り込んだ…。