「チェツ!また駄目か」「たかりも楽じゃねえや…」ボヤきあっているのは、身寄りのない孤児の進と、混血少年ジョニイだ。進とジョニイは、いつともなくこの横浜に住み着いて、進に首ったけの踊り子洋子、ジョニイの恋人でメイドをしている初江、チンピラのタケシ、ゲイなどとグループを作って廃墟に寝起きしていた。ボスである進は、タカリはやるが堅気からはタカらないという妙なプライドをグループ全員に徹底させていた。ある日、例によって街を流していた進とジョニイは、進を兄のように慕っている靴磨きの三郎が、三興会のチンピラにカツアゲされているのを見つけた。三興会というのは、この街に古くからあるやくざ組織の一つで無法の暴れ方で住民からダニのように嫌われている一派だった。進はジョニイと一緒に三興会の事務所に殴り込んだ。だが「ナメた真似をしないでおとなしくしていなよ」と逆に三興会の幹部森島に散々痛めつけられて放り出された。数日後、傷も癒えた進は、進たちの溜り場であるマンモスバー「ワンタッチ」に行ったが、そこにも三興会の手が伸びてきていた…。