燃える南十字星
もえるみなみじゅうじせい

香港、東京を股にかけて、国際武器密輸団と闘う早射ちの名手、実は香港警察の刑事に扮して、エースのジョーが暴れまくる娯楽アクション。

香港から東京へのジェット旅客機に不思議な男が乗り込んでいた。スカッとした背広に渋いネクタイをキリリとしめた苦み走った精悍な紳士、劉眉(リュウ・メイ)と名乗る彼はさりげなく隣席の美しい中国娘・譚玲羊(タン・リンヤン)と親しくなると、羽田空港で彼女を誘拐しようとしたハートの政の一味を軽くやっつけてしまった。玲羊の父で貿易商の譚白明(タン・パイミン)が遅れて駆けつけてきた。譚は玲羊を連れて東洋ホテルに帰ると、ロビーで待っていた商売仲間のサバールをはげしく責めた。彼はサバールがかねてから玲羊の美貌に手を出そうと企てて手下の政を操ったことに気づいたからだ。だが、サバールはとぼけてそれを否定した。一方、劉眉は、クラブ「ジョーカー」の支配人・針谷を訪ね、「香港の炎(ヤン)の代理でヤクを持ってきた」と告げ麻薬の包みを渡した。劉眉は東京・香港を股にかける麻薬の運び人だったのだ。彼はまたその場で目にも止まらぬクッション射ちの腕前を披露した。実は譚の腹心だった針谷は、さっそくこの事を譚に報告すると、譚は一もにもなく劉眉を用心棒に雇うことにした。しかし、その陰には劉眉を懐かしく見つめるマダムの朱実の姿があった…。

日本
製作:日活 配給:日活
1962
1962/7/29
イーストマンカラー/7巻/2142m/79分/シネマスコープ・サイズ
日活
【東京都】大田区(羽田空港)/千代田区(日比谷公園、警視庁、東京駅丸ノ内口)/調布市(調布飛行場・三ツ矢航空格納庫、日活撮影所銀座オープンセット、ダビングスタジオと第9ステージ間の通路) 
【神奈川県】箱根町(箱根仙石原ゴルフ場)/横浜市(横浜港)