週末屋繁昌記
しゅうまつやはんじょうき
東京駅を舞台に新しく登場した、レジャー時代の珍商売“週末屋”の笑いと歌とお色気のビックリ呆れた痛快行状記

草木も眠る東京午前三時、ここ東京駅のヨロイ扉が開いた瞬間が“週末屋”五郎たちのハリキリ・タイムである。“週末屋”!? それは人口一千万の大東京が生んだ珍妙な新商売。つまり、週末の伊豆・湘南行楽地行きの準急座席券を大量に買い占め、まとめて会社の団体旅行用に売りつけようというのだ。だから、彼らは浮浪者たちを大勢集めて出札口に行列させ、座席券をおさえてしまう……その騒ぎが午前三時から展開されるのだ。その週末屋の一つ、名前だけは仰々しい“極東観光会社”の買い占め係五郎は弟分の子供敏夫を引き連れて意気揚々と行きつけの弥生食堂に乗り込んだ。というのも、その食堂の娘でバス・ガイドをしている美子に五郎はゾッコンほれているからだ。しかし、そうした五郎の好意は知りながら、チャンとした職業についていない五郎を美子はどうしても好きになれなかった。さて、極東観光会社はその後ますます商売繁盛、ついには温泉旅館と手を結んで、室の割り当てから大宴会の余興までひきうけるというケチなダフ屋顔負けのすさまじさ。そのため週末旅行を楽しもうという新婚組やアベックはオール・シャットアウト。業を煮やした警察の長谷川刑事も躍起になったが、法律ギリギリの線を行く彼らのシッポはなかなかつかめなかった…。

 

日本
製作:日活 配給:日活
1962
1962/4/22
69分/6巻/1873m/モノクロ/シネマスコープ・サイズ
日活
【東京都】千代田区(東京駅・八重洲口前、同・ホーム、国会議事堂前)/中央区(八重洲、佃橋、銀座通り)
【静岡県】熱海市(熱海温泉街)
※東京駅の場面が全編の大半を占めるが、週末屋(=切符のダフ屋)が題材であるため国鉄からロケ協力が得られなかったという。そのため駅の実景のみロングで撮影し、八重洲中央口の改札口や出札所などの内部は撮影所内にセットを作った。但し、駅の雑沓の音声は録音部が東京駅で直接録ったもの。