青年の椅子
せいねんのいす

源氏鶏太評判小説の映画化。圧倒的人気のある裕次郎が熱血サラリーマンに扮して大暴れ。唄あり、恋あり、アクションありの明朗超大作。

鬼怒川温泉で盛大に行われている日東電機工業のお得意様ご招待新年宴会では、芸者衆がずらりと並び、日東電機の社員たちは紺のハッピ姿でサービスにつとめている。酔って踊っている大取引き先の畑田商会社長・畑田元十郎は酒癖が悪く、宴会前には菱山総務部長が社員を集め、特に注意するよう申し渡していた。踊り終えた畑田社長は、畑田商会と並ぶ大取引き先の矢部商会社長令嬢・美沙子の席に腰を下ろすと、彼女に絡みだした。その席には、美沙子の学校時代からの親友で、日東電機のタイピスト伊関十三子と、九州支社から転勤になったばかりの高坂虎彦が接待係として控えていた。困った美沙子に助けを求められた高坂は、最初は黙って座っていたが、畑田社長の手が美沙子の肩に回ると、畑田社長の手をシッカリおさえた。怒った畑田社長に首を絞めあげられ、我慢に我慢を重ねた高坂だったが、次の瞬間、畑田社長を一本背負いで投げ飛ばした。気を紛らわすため、一人宴会場を出た高坂が風呂場へ行くと、畑田社長が悠々と泳いでいた。畑田社長は先刻のことをまるで気にしておらず、骨のある男だと高坂を好きになったようだ。風呂で畑田社長とビールをくみかわした高坂は、「湯浅営業部長を失脚させ、社を食いものにしようという陰謀がある」という意外な話を聞いた。畑田社長は「菱山総務部長がくさい」とにらんでいるようで、二人は湯浅を守ろうと誓いあった。そんな男らしい高坂を好きになったのは、畑田社長だけではなく…。

日本
製作:日活 配給:日活
1962
1962/4/8
カラー/93分/シネマスコープ・サイズ/8巻/2538m
日活
【東京都】千代田区(丸の内)/中央区(銀座)
【栃木県】日光市(鬼怒川温泉郷)