旭のヒット曲を主題としたムードアクション。サーカス乗っ取りを企むボスに挑み、見事なヘリコプターブランコ乗りを見せる旭のサーカスもの。
夕暮れの東京港に停車した貨物船から、陽に焼けて精悍そうなマドロスがポケット・モンキーを肩に、ゆっくりとタラップを降りてきた。佐竹正二は三年前までエザキサーカスの空中ブランコ乗りだったが、コンビの塚田が曲芸中に墜落死をとげたのに責任を感じてサーカスから足を洗い貨物船で働いていた。上陸するとキャバレー・パロマの笠松社長に用心棒になってくれと口説かれる。笠原と取り立ての為にシバタサーカスへ出かけた正二は、監視役を買って出てシバタサーカスに寝泊りすることにした。塚田の恋人だった美也子がそこで働いていたからである。ある日、空中ブランコの花形で、美也子に恋している津川浩が大ケガをした。正二の得意の早射ちもサーカスの人気を挽回することはできなかった。石堂というブランコ乗りが雇われた日に、小屋の裏手から火の手があがりシバタサーカスに大打撃を与えた。正二は見えない敵に戦意を燃やす。それは乗っ取りをたくらむ笠松の仕業だった。