闇に消えた使者
やみにきえたししゃ
暗黒街の乗っ取りに一役買った男が仲間の裏切りを知り決然復讐の鬼となって夜の支配者に挑戦状を叩きつける小高の迫力篇

刑務所の鉄扉が開いて、やつれた顔に無精ひげを生やした男が出て来た。数年前、縄張り争いのもつれから花村組の社長花村を殺害した西堀である。やっと釈放されたものの彼は再び出ていく世間に、身の危険が迫っているような不吉な予感に肩を震わせた。その予感は的中した。彼が東京へ向かう途中、何者とも知れぬ黒眼鏡の男に拳銃を突き付けられ、無理やり車に乗せられた。車が走り出して数分も経たぬうちに、後から猛烈なスピードで一台の大型車が追い抜きざま拳銃を射ってきた。黒眼鏡の男は車を停め、鮮やかな銃捌きで襲撃者たちを退散させた。西堀はその隙をついて車を奪い闇へ走り去った。東京に舞い戻った西堀はキャバレー「777」を訪ねた。このキャバレーは西堀の兄貴分・酒田が経営していた。西堀は刑務所へ行くとき、妹のトシ子を酒田に託した。トシ子は酒田と恋仲だったのだ。しかし、久しぶりに再会した酒田の話は意外だった。トシ子は酒田を捨てて素性の知れぬ若いトランぺッターを駈け落ちしてしまったというのである…。

 

日本
製作:日活 配給:日活
1962
1962/3/18
67分/5巻/1822m/モノクロ/シネマスコープ・サイズ
日活
【東京都】港区(東京湾沖合、神宮外苑)/新宿区(聖徳記念絵画館前) 
【神奈川県】横浜市(寿町)