都心への道をものすごいスピードで突っ走るオートバイを、白バイが猛烈な勢いで追いかけていく。道行く人たちが好奇の目で眺めているのは、このカミナリ族が可愛いらしい女の子だからだ。女の子の名は江口鮎子。両親から見合いをすすめられ閉口している彼女は、電話ボックスに飛び込むと親友のミチ子へ電話した。見合いをぶちこわしてほしいという鮎子の懇願にミチ子は賛同し、さらに友人の弥生も協力することとなった。電話ボックスからとび出した鮎子は、外で待っていた青年とぶつかりかけたが、そのままオートバイにとび乗った。ところが、そのオートバイは青年のもの。ビックリした青年は鮎子のオートバイでやっと追いついたものの、不良と間違われ彼女に頬を叩かれる始末。事情を聞いた鮎子は恥かしさで赤面するが、青年は「君みたいなきれいな女性を叩きかえすわけにはいかないよ」と言って立ち去った。この青年の言葉と、彼のヘルメットの頭文字M・Mが、いつまでも鮎子の心に残り…。