母ぁちゃん、海が知ってるよ
かあちゃんうみがしってるよ

貧しい漁村で逆境にめげず健気に生活する一家を中心に、少年と後妻の絆や青年と薄幸な少女との純愛を描く感動のドラマ作品。

寂れた漁村に住む諸住一家では父・愛吉が後妻を迎えることになり、息子の一男少年は心を弾ませた。嫁は康子といい、東京で保険の勧誘をしていた美しい女性だった。康子にも連れ子がいて、愛吉と康子はお互いの貧しさを十分承知のうえ一緒になったのだ。女手が加わってボロ家も輝いてきた。愛吉は仲間の矢蔵と組んで沖釣りに出るための船を作った。一男も海藻採りに精を出し、康子もミシンを借りて洋裁を始めた。一方、矢蔵の息子である直次は恋人の美代子と会った。しかし直次は美代子の手に禁漁であるエビが提げられているのを見て咎めた。美代子の父は密かに禁漁を破っていたのだ。その禁漁はやがて他の船の乗組員に見つかり、美代子の一家は組合を除籍することになってしまった。直次は美代子を励ましたが、その頃から漁村も一部の金持ちに漁業を支配され始め、愛吉たちが始めた沖釣りも風前の灯火になっていた。

日本
製作:日活 配給:日活
1961
1961/11/19
モノクロ/97分/シネマスコープ・サイズ/8巻/2649m
日活
【千葉県】鴨川市(仁右衛門島)