街に気球があがる時
まちにききゅうがあがるとき

大都会の片隅に生きるアルバイト学生のささやかな生活をユーモラスなタッチで描いた青春明朗篇。

アルバイトで学費と生活費を稼ぐ大学生・川本保夫は、気球をあげて見張りをする“青空広告会社”にアルバイト口が見つかったが、三坪ほどのオンボロ事務所という貧弱さに驚いた。川本のパートナー栗山も学生で、ただ一人の女性・丸根敦子もアルバイト学生だが、男まさりの気性で何事もやってのけ、散々こき使われることに憤慨した栗山は川本とペアを組むことにしてもらったのだった。アドバルーンの仕事は雨が降ると中止になり、収入も減る。ある雨の日、元気なく学校へ出かけた川本がノートの空白に頭を抱えていたとき、学校中の男子学生がチヤホヤする美人で、社長令嬢の泉万里子が隣に座り、川本のノートのブランクを埋めたり、ノートを貸してくれたりした。この事件は早速クラス中の評判になり、親友の吉野は興奮している。しかし、不景気で広告会社を首になってしまった川本は浮かない顔。仕方なく学校へ行くと、あの丸根敦子に遇った。同じ学校だったのかと驚く川本を食堂に引っ張っていくと、敦子は「わたしが頭を働かせて、あなたを首にしないようにするわ」と自信たっぷり。彼女の弁舌と機転のお陰で会社に戻ることに成功した川本は、敦子と組むことになったが案の定にふりまわされ…。

日本
製作:日活 配給:日活
1961
1961/11/12
モノクロ/70分/シネマスコープ・サイズ/6巻/1899m
日活
【東京都】千代田区(市ヶ谷、法政大学)/中央区(銀座)/新宿区(戸山ヶ原)