ママ恋人がほしいの
ままこいびとがほしいの

異性への愛情の芽生え、だがそれはやたらに乱暴なふるまいをしてみたくなる年頃でもある。そんな時期の女子高校生の姿を描く青春ドラマ。

馬淵スミ子は、三人兄弟の末っ子で高校生。“息子”を略したニックネーム“ムコ”と呼ばれている。まるで男の子のような言動のムコは、両親をハラハラさせている。ある雨の日、母に頼まれ兄・伸夫の大学まで傘を届けたムコは、一緒に出てきた古木という友人を紹介された。古木はムコの挨拶に面喰い、タジタジ。ある日ムコは、帰宅途中の公園の木陰で接吻真っ最中の男女を発見した。ビックリ仰天、接吻していたのは、姉の直子だったのだ。「不潔だわ!」と大憤慨するムコは帰宅した直子をなじり、怒って伸夫の部屋に飛び込んだが、姉にも兄にも子供扱いされ、「誰もわかってくれない」と布団の中で涙を流した。翌朝、昨夜のことなどケロリと忘れたムコが登校すると、生徒の憧れの的・香月先生が恋愛結婚するという話で教室は大騒ぎ。恋愛に対するムコの主張には、みんなの批判が集中した。そして「正しい恋愛はお互いを人間的に高めていくものじゃないかしら」という先生の言葉に、ムコはすっかり考えこんでしまった。ある晩、伸夫が泥酔して帰宅した。恋人が胸の病気を苦に自殺してしまったのだ。恋人を亡くした伸夫を見て、ムコは恋に対する考えが次第に変わってきた。伸夫を心配した友人たちが、キャンプを計画した。古木もいる。ムコも一緒に連れていってもらうことになった。ムコと古木は、うちとけた仲になっていた。古木は、いつのまにかムコを好きになっていた。ムコは、湖畔で古木に「君が好きだ」と言われ驚いたが、その言葉は今まで考えていたように不快なものではなかった。ムコは、自分の気持ちの変化について考えるのだった…。

日本
製作:日活 配給:日活
1961
1961/10/25
モノクロ/6巻/1996m/73分/シネマスコープ・サイズ
日活
【長野県】松本市(松本市俯瞰、明倫堂書店本店、松本城、松本駅前、松本駅名古屋方面行きホーム、上高地、国立松本療養所)