早射ちガンマン・エースのジョーがメキシコ帰りの流れ者に扮し、粋なソンブレロに愛銃リボルバーを秘めて黄金の亡者と対決する大活劇。
メキシコ帰りの譲次が夜の羽田空港に降り立つと、ユリとメキシコ人弁護士のアルメンダが歓迎した。流れ者である譲次はメキシコで二人と知り合い、遺産相続人を探していた二人は譲次の腕を頼ったのだった。メキシコで成功した日本人・島田の遺した遺産は総額三十億円にものぼり、しかもその相続人は昔別れた恋人“広津あき”に指定されていた。生死もわからない人探しに譲次はあまり気乗りしなかったが、ユリは新聞広告にあきの名前を出し続けた。ある夜、ぶらりと街に出た譲次は殺し屋たちに囲まれる。新聞広告から情報を得た暗黒街のボスが差し向けた刺客だった。譲次は得意のリボルバーで応酬するが、そこへかつての親友で、今はボスの右腕となっている鉄が現れた。鉄は子分たちを引き揚げさせ、譲次を馴染みの飲み屋へ誘い、手を組む話を持ち掛ける。