機動捜査班シリーズ第5弾。お馴染み「覆面パトカー」が、暗黒街の暴力団を相手に、その悪の全貌をあばきだす本格的刑事映画
江東地区で縄張り争いのしのぎを削る千田組と浅川組、伊藤部長刑事や大宮刑事らの機動捜査班は日夜彼らの動静を探っていたが知能犯化した彼らを取り締まることは容易ではなかった。千田組のボスでヌード喫茶「キャリオカ」を経営する千田(せんだ)は新聞の三面記事を漁っては交通事故や傷害事件を拾い出し、当事者の間に立って示談にする金を搾り取る示談屋でもあった。今夜も青白いスポットライトの中で妖しく肢体をくねらすダンサーたち目当てでごった返すキャリオカに数人のヤクザ風の男たちが殴り込んで暴虐の限りを尽くして去って行った。暴漢たちが浅川組の連中と知って浅川組の本拠であるキャバレー「アニタ」に乗り込んだ千田は、ボスの浅川から意外な話を持ち込まれた。勢力拡張に躍起となっている浅川は、表面は“文化証券情報社”の看板を掲げているがやはり暴力団のボスである伴の縄張を手中に収めようとしていたのだ。浅川は分厚い札束を千田の前に差し出すとニヤリと笑い、千田も不敵な笑いを浮かべるとうなずいた…。