待ちに待った夏休み。知人実業家の特別秘書のアルバイトを始めた女子大生・阿矢子は、金持ちの佐々老人を新しいレジャー企業に協力させるという仕事を任された。だがすでに実業界から引退し、湘南でひっそり暮らす佐々は「遊ぶことは罪悪や、わては遊びには金を出せん」と阿矢子の申し出に怒りだす始末。同じ頃、阿矢子は辻村という青年実業家と出会う。辻村の大阪商人らしいがめつさに最初は呆れていた阿矢子だったが、彼が商売品の玩具を近くの保育園にプレゼントしているのを知り、改めて見直すのだった。一方、佐々は怒ってみたものの、阿矢子の若い明るさにいつの間にかひきつけられていた。阿矢子はチャンスとばかりに若い男女であふれる江ノ島海岸に佐々をひっぱり出し、レジャーに対する彼の考えを変えさせる。と同時に、彼の離別した妻の息子が辻村であること、佐々と辻村が絶縁状態にあることを知る。しかも二人が絶縁になったのは阿矢子の姉・弓子が原因だった。