太陽、海を染めるとき
たいよううみをそめるとき

マイトガイ・アキラが商船大学出の優秀な航海士に扮し、海に生きる男の誇りと友情を雄大なスケールで描く豪快アクション篇。

波霧が漂う静かな夜。ブラジル航路の貨客船“モンロー号”のセカンド・オフィサー(二等航海士)に任命された北川功はボロ船と知ってやけを起こし、酒場で暴れまわった。暴れん坊オフィサーの着任を待っていた船員、海坊主、スクラップ、ライスの荒くれどもは、我が意を得たりと喜んだ。ホテルの娘で男勝りの弘子もグッときたようだ。ところが酔いつぶれて海員ホテルに運ばれた北川は船員手帳を盗まれた。盗んだのは、商船大学を北川と同期で卒業し、将来を嘱望されていた大森だった。ふとしたことからやくざの世界に入り、ポス飯岡が経営するキャバレーモンパルナスの支配人となっていた大森は、恋人・冴子のために堅気になる決意をし、六百万円の金を盗んで北川の身代わりとなってブラジルへ脱走しようとしていた。大森は船員手帳を偽造しようと陳のところへ持っていったが、陳は飯岡の情報屋だった。飯岡は荷出の権利を一手に収めようと企らむ大成海運の宮本に連絡した。宮本のボス大田黒にとって広島海運のモンロー号だけが癌だった。 大森の乗船を邪魔し、モンロー号の信用をなくさせようとしたのだ。翌朝、北川に化けた大森が甲板に現れ、しばらくして北川が弘子のモーターポートでやって来ると、大森に鋭いパンチを喰らわした。しかし、大森の心を察した北川は飯岡一味の目をごまかし、大森を逃がしてやった。飯岡の事務所へ出向き「六百万円を返せば大森を許す」という言い分を聞いた北川がホテルに帰ると、リンチにあい血だらけになった冴子がホテルに戻っていた…。

日本
製作:日活 配給:日活
1961
1961/7/15
カラー/90分/シネマスコープ・サイズ/7巻/2443m
日活
【広島県】広島市(宇品港、楽々園、宮島)、呉市