大暴れマドロス野郎
おおあばれまどろすやろう
謎の麻薬団にからむ父の死因に挑んで、必殺の空手パンチで暴れまくるマドロススタイル和田浩治のアクション篇

国際港横浜は、今日も外国の貨物船の出入りでにぎわっている。だが、このにぎわいの蔭に忘れてならないものがある。それはタグボートの活躍だ。タグボートというのは、曳船ともいって大型貨客船を岸壁に横付ける、いわば港の潤滑油的な役割を果たしている重要な仕事だ。そしてこのタグボートで働いている人々をタグマンと呼ぶ。水原五郎も元気のいいタグマンの一人だ。五郎の乗っている船は、太陽丸といって正義感に燃える三宅船長のもと、港でも威勢のいいタグボートの一隻であった。五郎は、一日の仕事を終えて、弟分の善太と朝日軒の一人娘千代に逢いに行くのを唯一の楽しみにしていた。というのも五郎には不遇の過去があったからだ。五郎の父、水原荘太郎は癌研究の権威だった。ところがその研究を発表するためにアメリカへ向かう飛行機上で謎の死を遂げた。警察では、酔い止めの薬の中に毒が入っていたことから自殺という決定を下した。だが五郎には合点がいかなかった。五郎は義母の政江に全財産を譲り、父の研究資料だけを持って家を飛び出した。そうして三宅船長に拾われたのである。そんなことから五郎は千代に逢って心を慰めて貰いたかったのかもしれない。千代もまた五郎に好意を持ってなにかと相談を持ちかけていた…。

日本
製作:日活 配給:日活
1961
1961/3/5
76分/7巻/2064m/イーストマンカラー/シネマスコープ・サイズ
日活
【神奈川県】横浜市(横浜港)
【東京都】大田区(羽田空港)