太平洋のかつぎ屋
たいへいようのかつぎや

太平洋を飛び廻る大型輸送機のパイロットに扮した小林旭が、大空狭しと暴れ廻る。空前のスケールとスリルで描く航空スペクタクル巨篇。

日新航空のパイロット立花哲次は、民間航空会社パシフィック・ポーターズの機長ジム・ブラックとロスアンゼルスに向け飛び発った。ウィスキーをあおっていたジムは、ホノルルのコントロール・タワーの指令を無視して着陸し滑走路外に突っ込み機体は炎上した。哲次は失神したジムを助け出すのが精一杯だった。査問会でジムがその時失神しなかったと証言したため哲次は解雇された。「航空界」編集長の南部順平だけが哲次の味方となって庇った。哲次はジムを詰問するためパシフィック・ボーターズの事務所を訪ねた。ジムはあくまでシラを切り空気が険悪となった時、宮崎航空大学で同期だった杉江洋介が入って来た。
杉江と哲次は航空大学学長の娘・典子を愛していた。杉江は事故で顔に傷を負って以来、世を拗ね人を拗ねてパシフィック・ポーターズで働いていたのだった。杉江は哲次への憎悪に燃えていた。哲次のことを新聞で知っていた品田学長は哲次を航空大学によぶ。哲次は航空大学の教官として地上勤務につくことになった。典子と品田の温かい心使いにも哲次の心は淋しかった。一年経った。やがて学生達の卒業式がやって来た。巣立ってゆく若いパイロットの姿にたまりかねた哲次は、禁を破って大空を飛んだ。やはり俺には空が一番だ、空を自由に飛び廻りたい一心の哲次はたまらなくなって東京へととび出した。

日本
製作:日活 配給:日活
1961
1961/1/27
カラー/87分/シネマスコープ・サイズ/8巻/2385m
日活
【東京都】大田区(羽田空港滑走路、同ロビー、同コントロール・タワー)/中央区(銀座の裏通り) 
【宮崎県】宮崎市(宮崎航空大学校、同格納庫、同滑走路、宮崎駅ホーム)