大出世物語
だいしゅっせものがたり

オンボロ屑屋が一夜のうちに大会社の社長に!?人生の逆転ホームランをユーモラスに描いた人情喜劇で、バイプレーヤー小沢昭一の初主演作。吉永小百合と浜田光夫(光曠)のフレッシュな演技も見どころ。

やもめ暮らしの六さんは今日もリヤカーを引っ張って安井印刷へ出勤した。出勤といっても六さんはこの工場から出る屑を拾って生活している屑屋だ。10年間無遅刻無欠勤で働き、今ではこの会社の主のような存在である。同じようにこの会社に出入りしている闇屋の広子とは犬猿の間柄だ。六さんには高校生の娘・高子がいて、安井印刷の御曹司と恋仲だった。ある日難しい問題が持ち上がった。六さんが会社に出入りするのはいわばもぐりであって、これまでは使丁長が見逃してくれていたのだ。ところが今度その人が定年退職になり、新しい使丁長が出入り禁止の命令を出したのだ。困った六さんと広子は、共通の敵のために結託してこの難題を切り抜ける。だがそんな折、さらに大きな問題が発生する。安井印刷が不渡り手形をつかまされて、つぶれそうになったのだ。万策尽きた安井社長に一人の男が面会を求めにきた。それは新調の背広を着て見違えるばかりになった六さんで…。

日本
製作:日活 配給:日活
1960
1961/1/3
モノクロ/5巻/1767m/65分/シネマスコープ・サイズ
日活
【東京都】北区(飛鳥山公園、王子日活前、日産化学工業王子工場構内=現・UR都市機構豊島五丁目団地)/足立区(江北橋)/台東区(浅草松屋屋上遊園地)/荒川放水路