コルトが背中を狙ってる
こるとがせなかをねらってる
香港-東京密輸ルートを狙う兇悪なボスと、純愛にめざめ足を洗おうとする男との死闘をスリルとサスペンスで描く異色アクション

ある日、羽田空港に着いた旅客機のタラップから、マダンカン民族舞踊団とともに一人の中国人神父が降りて来た。劉尭徳である。車で迎えたのは、銀座に輝光堂という宝石店を経営する谷源次郎。その劉と谷は、暮色迫る海岸沿いの道で、覆面した二人の怪漢に黒カバンを強奪された。「畜生!誰の仕業だ!」柔和な顔つきをしていた劉は、これがさっきの神父かと思われるほど醜い狼狽をみせた。その夜、輝光堂の奥まった一室では、ジョージと健を前にして谷がほくそ笑んでいた。二重底の黒カバンから予想した通り、燦然と光芒を放つダイヤモンドが現われたからである。「まさか、神父が密輸屋とはねえ」ガムを噛みながら感嘆する健、一方、ジョージはこれを機会に足を洗うことを谷に申し出た。「何、足を洗う?もうぬけられねえよ」谷は軽くいなした。こっそりガムの中に一粒のダイヤを隠して見破られた健は、その夜、谷の非情な拳銃に消された。「こいつはいずれ裏切る奴だ」傍で唖然とするジョージに谷は狡猾な笑いを浮かべた…。

日本
製作:日活 配給:日活
1960
1960/12/21
77分/7巻/2123m/モノクロ/シネマスコープ・サイズ
日活
【東京都】大田区(羽田空港)/千代田区(有楽町・第一生命館前、同・ラジオ東京ホール前)/中央区(銀座)
【神奈川県】横浜市(山下公園、山手町・セント・ジョセフ・カレッジ前)