淡路島を舞台に、用地買収を進める悪徳業者の争いに和田浩治が巻き込まれる。鈴木清順初のカラー作品で、和田浩治の清順映画初出演作でもある。
看板屋レインボー・アート社の“親爺”が極東観光社長の南篠が運転する車にはねられて死んだ。“親爺”の店を継ぐことにした雇人の定夫の前に井関という弁護士が現れた。銭湯で、定夫の背中に淡路の地図に似たアザと、葵の紋所の入ったお守り袋を見つけ、淡路の松平家の先代の隠し子ではないかと睨んだのだ。淡路へ渡った定夫を松平家が居並んで出迎えた。南篠が秘書の由紀をつれて淡路にやって来た。南篠はこの地でキャバレー「ジョーカー」を経営していたのだ。定夫は南篠に三千万円で持山を売りつけ、町内に若人のレクリエーションのためのユースホステルを建築する。開店披露会での定夫の挨拶の最中、ホテルの地下では「ジョーカー」の支配人らが自然発火装置を仕掛けていた…。