錆びた鎖
さびたくさり

日活第三の男・赤木圭一郎扮する熱血の心意気に燃える青年が、波止場の悪に激怒し敢然立ち上がって正義のために戦う豪快アクション巨編。

横浜港の荷役を扱っている長岡企業社長・長岡康三郎には健一と英二という息子がいる。兄の健一は秀才型で冷徹な感じのする男だが、弟の英二は野性的でたくましく沖仲仕と一緒になって波止場で働くような青年だった。順風満帆の長岡企業だったが、健一がパクリ屋の罠におち二千万円の手形を奪われた。さすがの康三郎も困り果てたが、健一をかばって自分が奪われたと英二たちに話した。ある日、手形のことで怪電話がかかってきた康三郎は指定された場所に出かけたが、その談合中に倒れ、市内の病院で息を引き取った。死因は心臓マヒと診断された。数日後、株主総会で健一が新社長に選ばれたが、水原という金融業者がパクられた手形をもって現れ、専務におさまることになってしまった。水原は営利一点ばりの経営に切りかえ、沖仲仕たちの疲労の色が濃くなっていくなか、ついに政吉が鉄梯子から転落して死ぬという事故が発生。沖仲仕たちの不満は爆発した。英二は沖仲仕とともに健一に会い、水原を追い出すことを約束させた。しかし、それには二千万円の金がいる。金策にとびまわる健一は、康三郎のかつての妾で今はキャバレーのマダムをしている正緒にも会ったが、お金を融通してはもらえなかった。その代わりに、実は英二は正緒と康三郎の間にできた妾腹の子である事実を知る―。

日本
製作:日活 配給:日活
1960
1960/11/12
カラー/95分/シネマスコープ・サイズ/8巻/2579m
日活
【神奈川県】横浜市(横浜港、桟橋、桜木町駅前、山下公園)