ある恋の物語
あるこいのものがたり

やくざと清純な乙女の恋を港の灯りに浮き彫りする、アイジョージのヒット曲映画化の哀愁の歌謡活劇篇

オリオン興業の土井三郎は今夜も殺し屋に狙われた。社長が留守なのでクラブ“オリオン”は、マスターの三郎の手にあった。この港町もやはり縄張り争いが絶えず、三郎が狙われるのもライバルの大東クラブの大沢の指金であった。三郎は根っからのヤクザではなく、社長が香港から帰ったら弟分のギター弾きの丈二と足を洗おうとしていた。こんな三郎のスキを狙うかのように同じ幹部の望月も三郎の失脚を待っていた。ある夜、香港にいる社長の手紙と指輪を持った藤本というヤクザが三郎を訪ねてきた。刑事か?大東クラブの廻し者か?三郎は迷ったが客分としてクラブにおくことを約束した。望月はひそかに藤本をだきこむと三郎を倒す機会を狙った。そんなこととは知らぬ三郎は、女給ナミの嫉妬をよそに幼友達の秋子と逢った。しかしヤクザと堅気女の不縁を知る三郎は想いとは逆に突っぱねた。その頃、大東クラブに、香港と日本を往復する死の商人陳がオリオン興業との出入りが近いことを察し、拳銃を売りに来ていた。大東クラブとの取引を終えた陳はその足で三郎のもとへも走った…。

日本
製作:日活 配給:日活
1960
1960/10/5
68分/6巻/1843m/モノクロ/シネマスコープ・サイズ
日活
【神奈川県】横浜市(伊勢佐木町・伊勢佐木署裏新吉田川と千秋橋)/三浦市(三浦半島)※阿須浦市という架空の都市の設定