小僧シリーズ第2弾。雄大な大雪山旭岳に囲まれた風光明媚な北海道を舞台に、ご存知早射ち小僧和田浩治が大暴れする痛快娯楽活劇巨篇
極東サーカスで、ピストル射ちをしていた疾風小僧のサブは、放浪の好きなハイティーン。こんどもサーカス小屋から暇を貰うと、幼い頃に住んでいたような気のする北海道の旭川に向って旅に出た。その途中、サブは酔っ払いの大男千吉が暴れているのを取り押さえたことから、ヒゲの六条という流れ者と知り合いになった。六条はサブが名うての拳銃の使い手であることを知り、旭川に同行を願い出た。やがて、旭川に降りたったサブは六条の案内でメインストリートの平和通り、雄大なポプラ並木、風光明媚な嵐山公園などを見て廻ったが、幼い頃の記憶は思い出せなかった。その夜、サブは旭川の小料理屋でイヨケといアイヌの少女と知り合った。イヨケはけなげにも盛り場で歌を唄っては、苦しい家庭を助けていた。なにかしら気の晴れぬサブを見た六条は、サブを旭川一のキャバレー「ピリカメノコ」に連れて行った。華やかなフロアショウが開かれている店内。だが、その二階の社長室では、社長の笠井と幹部の青木が、三国人の王とその秘書道子を交えて密談をしているところだった…。