金語楼の俺は殺し屋だ
きんごろうのおれはころしやだ
喜劇王金語楼が世界的?な殺し屋とポンコツサラリーマンの二役に扮して、スリルと爆笑を巻き起す痛快喜劇

外国からタレントを呼ぶのは芸能界だけの流行ではない。落ち目の都鳥一家は、何とか勢いを盛り返そうと女親分ミキの発案で、世界的な殺し屋“苦が虫の金造”を香港からトレードすることになった。世はまさに宣伝時代、黒ソフト、黒シャツに黒い背広という、いかにも殺し屋然とした金造を、都鳥一家では披露パーティを盛大に開いて売り出すことにした。盛大にといっても火の車の台所、ほうぼうへ酒集めに走り、その途中、川へ身を投げようとしていたポンコツサラリーマンを三木の子分三人組が助けてみて驚いた。山下敬吉というこの男、年といい頭の禿げ具合といい、まさに金造と瓜二つ。違うところといえば、この男は小心者らしくいつもおどおどしているところだけ。話を聞いてみると退職金150万円をスリに取られての身投げだという。一方、パーティ会場はいつまでたっても金造の姿が現われないと大騒ぎの最中だった。金造はパーティが始まるまでの間にウイスキーをあおっていたが、へべれけに酔ってオイオイ泣き出してしまっていた。彼は泣き上戸だったのだ。こうなっては殺し屋の披露どころではなくなった。といって彼を出さなかったら都鳥一家はつぶれてしまう。そこへ三人組に連れられてきた敬吉が、酒を運んで入ってきた。ハタと一計を案じたミキは、いやがる敬吉に黒装束を着せて殺し屋に仕立て上げた…。

日本
製作:日活 配給:日活
1960
1960/8/16
モノクロ/6巻/1825m/67分/シネマスコープ・サイズ
日活
【東京都】大田区(羽田空港)/目黒区(中目黒・目黒川沿い)/中央区(銀座・和光時計台)/千代田区(丸ノ内・中華料理山水楼前、有楽町・第一生命館前)/台東区(浅草松屋・屋上遊園地)