喧嘩太郎
けんかたろう

石原裕次郎が三度の飯より喧嘩が好きな豪快サラリーマンに扮し、上役の汚職事件に挑む。「天下を取る」に次いで源氏鶏太の原作を映画化したサラリーマンもの。

宇野太郎は〝喧嘩太郎〞の異名を取るほど喧嘩好きで、「弱きを助け強きをくじく」をモットーにする熱血漢。その太郎が大学を卒業して就職したのは丸の内オフィス街にある第百商事。ここの早田社長と大竹外国部長は目下、東南アジア賠償物資の入札を巡って奔走していた。というのも、競合の東洋物産が有力候補と目されているからだった。ある日ボクシングの試合を見に行った太郎は、そこで地回りの勘吉に因縁をつけられていた東洋物産の社長・岩下と隠し子健二を助けた。そして美人の婦人警官・深沢雪江と岩下社長の令嬢・秀子と知り合う。翌日、前夜の乱闘事件の件で社長の呼び出しを食らった太郎と上司の鬼課長・北浦は恐る恐る社長室に出向く。だが社長も大竹部長もすこぶるゴキゲンで、「君はなかなか目の付け所がいいぞ」と太郎のことをほめ、明日の東南アジア賠償物資視察委員のパーティに出席し、敵状視察することを命じるのだった。

日本
製作:日活 配給:日活
1960
1960/8/10
カラー/88分/シネマスコープ・サイズ/8巻/2398m
日活
【東京都】千代田区(国会議事堂前、丸の内、日比谷交差点、警視庁表、『赤い夕陽の渡り鳥』上映中の丸ノ内日活(※注)、皇居前)/文京区(後楽園ホール、後楽園遊園地)/渋谷区(恵比寿駅、同駅前)/港区(高輪プリンスホテル=現・グランドプリンスホテル高輪)
(※注1)劇場では『赤い夕陽の渡り鳥』が上映されている設定ですが、スクリーン上には『赤い夕陽の渡り鳥』『口笛が流れる港町』『銀座旋風児 目撃者は彼奴だ』の三作品の映像が映ります。