野郎!地獄へ行け
やろうじごくへいけ

善良な男をだまして運び屋に仕立てては殺す兇悪麻薬団に挑む、熱血の事件記者とGメンの活躍を描くアクション篇。

白昼のビル建築現場で、突如一本の鉄材が地上に落下した。そして、死の絶叫とともに一人の老人が地獄へ消えた。新聞記者の一人・小石川健吉は被害者を見て顔色をかえた。恋人である良子の父・桜井だったからだ。意外なことに、解剖の結果桜井は麻薬中毒だった。何か裏があると感じた小石川は、徹底的に追うことにした。桜井は数年前に詐欺に遭い、二百万円の借金に苦しんでいたことがわかったが、このことを良子は知らなかった。しかし彼女は、父の日記から“キャバレー・シルバー”に秘密が隠されていると察知した。父の死の謎を解く覚悟を決めた良子は、シルバーのピアノ弾きとなって内状を探りはじめた。その頃、ある不動産会社の老社員・林田はアケミという妖艶な女の巧妙な詐欺にかかり、百万円の借金を背負ってしまった。青くなった林田にアケミは、麻薬を運ぶ仕事を命じた。林田は言われるがまま何回も麻薬を運んだが、ついに110番通報しようとしたところをアケミとシルバーの社長・大沼に見つかり、埋立地でコンクリート・ミキサーに投げこまれ、殺された。大沼がシルバーに帰ると、殺し屋のサブと名乗る男が自分を雇ってくれと待っていた。乾分の政にサブを洗わせると、そんな殺し屋はいないという。さらに桜井のことを調べている若い女がいることや、ブン屋の出入リが激しくなっていると報告を受けた大沼は、危険を知った。良子は桜井の娘と判ると、地下室に監禁された。が、フラリと現れたサプが良子をさらった。良子のあとを追っていた小石川はシルバーの倉庫に閉じ込められ、そばには爆薬が仕掛けられた。大沼は、邪魔者を消したら高飛びすることを政に命令した。しかし政は、サプから逆襲の一発をくらい倒れた…。

日本
製作:日活 配給:日活
1960
1960/7/30
モノクロ/6巻/1702m/63分/シネマスコープ・サイズ
日活
【東京都】千代田区(聖橋付近、桜田門)/大田区(羽田空港)
【神奈川県】横浜市(横浜港)